『ネコひねり問題』をご存じでしょうか?
『ネコひねり問題』とは猫を背中から落としても、なぜか上手に足で着地できてしまうという物理学のなぞです。
この問題の論点は、どうして外部の力を一切受けていない逆さまの猫が、空中で元の体勢に戻れるのかという点にあります。見ているだけだと当たり前のように感じますが、学者からすればまるで物理法則に反しているようなとても不思議な現象なのです。
一体猫はどのようにして落下中に体勢を整えているのでしょうか?
落下が始まると猫はまず体をくの字に折り曲げます。そして足を地面に向けると同時に、曲げた体をぐっと伸ばすのです。
この複合した動きによって体がひねられ、そこに反作用の力が生まれます。これが回転のブレーキとなり猫の体は空中で足を地面に向けた状態を保つことができるのです。あとは持ち前のしなやかさで静かに着地すると、猫は何事もなかったかのように歩き始めます。
『ネコひねり問題』は猫の柔軟性が生み出した猫独自のスキルだったのです。